B型肝炎給付金をわかりやすく!
このサイトは、なにかと難しいイメージのあるB型肝炎の給付金について、できる限りわかりやすく解説することを目的に作られたものです。
まずは、B型肝炎給付金とは何かについて見て行きましょう。
B型肝炎給付金とは
B型肝炎の給付金とは、集団予防接種での注射器の使い回しが原因でB型肝炎ウィルスに感染した人(またはその家族)に支払われる、国からの損害賠償金のことです。
感染の証拠などを揃え、決められた訴訟手続きを行うことによって、病状ごとに定められた金額を受け取ることができます(※B型肝炎の患者全員に給付金を支払う制度ではありませんので、注意してください)。
給付金が受けられる人の条件は、以下のとおりです。
- 集団予防接種で感染した人
- 生年月日が1941年7月~1988年1月の間
- 満7歳までに予防接種・
ツベルクリン反応検査を受けた - B型肝炎ウィルスに感染している
- 予防接種等以外の感染原因がない
- 母子感染した人
- 母親が左記の「集団予防接種で感染した人」の条件を満たしている
- B型肝炎ウィルスに感染している
- 母子感染以外の感染原因がない
これらの条件を満たしていて、それを証明するための手続きを終えた場合、B型肝炎の給付金が支払われることになっています。
病状別に見るB型肝炎の給付金額まとめ
病状 | 支給金額 |
---|---|
死亡・肝臓がん・重度の肝硬変 | 3600万円 |
軽度の肝硬変 | 2500万円 |
慢性肝炎 | 1250万円 |
無症候性キャリア | 600万円 |
病状別の給付金額は上記の通りですが、注意したいのは発症から20年未請求のままでいると、もらえる金額が減ってしまう点。
病状(※感染後20年経過の場合) | 支給金額 |
---|---|
治療中の慢性肝炎 | 300万円 |
治癒済みの慢性肝炎 | 150万円 |
無症候性キャリア | 50万円 |
給付金がゼロになってしまうということはありませんが、本来もらえるはずの金額からかなり目減りしてしまいますので、行動を起こすなら早いほうがよいです。
B型肝炎の給付金手続きには、検査を受けたり、間に弁護士に入ってもらう必要があるため、少し費用がかかります。しかし、そういった細かい費用も、給付金の支払いに上乗せという形で大部分を支払ってもらうことができます。
経済面だけでなく、心情的にも身体的にも軽くない負担を被るわけですから、給付金の支給はぜひ早めに受けておくことをおすすめします。
B型肝炎の給付金請求を行うには
B型肝炎の給付金請求手続きは、大まかに以下のような流れとなります。
ここで注目したいのは、訴訟を起こす必要があるということ。
国がすでに非を認めているため、個人で訴訟を進めることもできなくはありませんが、訴状の作成や裁判所への出廷などの手間を考えると、弁護士に代行してもらうほうが合理的です。
そのため、ほとんどの場合は弁護士に依頼して手続きを進めることになります。こうした点も踏まえて、国も弁護士費用を一定額(給付金額の約4%まで)負担してくれますので、経済的な負担は最小限と言えるでしょう。
弁護士事務所の選び方について
B型肝炎給付金は、国によってその病状ごとに給付金の額が決められています。そのため、どこの弁護士事務所に依頼しても、勝ち取れる金額は変わりません。
しかし、支給額を丸々もらえるかというと、じつは違うのです。
お給料から税金や保険料が引かれるのと同じように、B型肝炎の給付金額からは、弁護士費用や手続きに必要だった切手代・収入印紙代が引かれます。
つまり、最終的な手取り金額は、依頼する事務所の弁護士費用によって変わってくるのです。
弁護士費用の相場ですが、一般的に、給付金額の8~12%の間に収まる形で設定している事務所が多いようです。
<給付金額の名目と実際>
※上記はわかりやすさを重視した大まかな計算です。目安として参考にしていただければと思います。
※発症・発覚から20年以上経過している場合、上記には当てはまりません。
ちなみに、弁護士事務所の報酬は、「訴訟で得た金額の○○%」というように示されます(少々ややこしいですが、パーセンテージが低い方が安いということです)。
そのため、弁護士事務所を選ぶときは、まず弁護士費用に注目してみることをおすすめします。
もちろん、今後もいろいろ相談したいから幅広い分野を担当している弁護士がいい、専門医と提携しているB型肝炎に詳しいところがいい、など、それぞれ重要視するポイントは違うでしょう。
B型肝炎訴訟はデリケートな問題です。自分の今後のこと、家族のこと、心情的な折り合いのことなどもしっかり考慮して、後悔のない選択をしていただければと思います。
<参考:諸事務所の弁護士費用まとめ>
症状が出ていない場合 | ||||
---|---|---|---|---|
法律 事務所 |
アース 法律事務所 ![]() |
アディーレ 法律事務所 ![]() |
ベリーベスト 法律事務所 ![]() (医療機関と提携) |
法律事務所 アスコープ ![]() (専門医と連携) |
弁護士 費用 |
10万円 | 13万円 | 12.5万円 | 13万円 |
電話番号 | 0120-72-3565 | 0120-881-920 | 0120-70-7000 | 0120-20-20-10 |
症状が出ている場合 (※症状=慢性肝炎/肝硬変/肝臓がん/死亡) |
||||
---|---|---|---|---|
法律 事務所 |
アース 法律事務所 ![]() |
アディーレ 法律事務所 ![]() |
ベリーベスト 法律事務所 ![]() (医療機関と提携) |
法律事務所 アスコープ ![]() (専門医と連携) |
弁護士 費用 |
給付額の 3.8~6.0% |
給付額の13% | 給付額の13% +6万円 |
給付額の13% |
電話番号 | 0120-72-3565 | 0120-881-920 | 0120-70-7000 | 0120-20-20-10 |
【免責事項】
※いずれも管理人が個人的に調べた内容ですので、誤り等があるかもしれません。
正確な情報は各法律事務所のホームページでご確認ください。