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感染経路について

B型肝炎とは、B型肝炎ウィルス(HBV)によって引き起こされる肝臓の病気です。B型肝炎ウィルスは、感染によって体内に入り、肝臓で増殖します。

実は、B型肝炎ウィルス自体が肝炎を引き起こすわけではなく、B型肝炎ウィルスを有害だと判断した免疫細胞が肝臓ごと攻撃してしまうことにより、肝炎を引き起こします。結果的に、B型肝炎ウィルスに感染すると、肝炎になる可能性が高くなります。

では、B型肝炎は、どのように感染するのでしょうか。感染経路としては、血液感染・体液感染・母子感染の3つが挙げられます。

B型肝炎の主な感染経路は3つ

1.母子感染

出産時に、B型肝炎ウイルスに感染することを意味します。赤ちゃんが母体から感染する可能性が高いのは以下の通りです。

  • HBs抗原、HBe抗体の陽性にかかっている
  • 慢性肝炎の病態

補足すると、HBs抗原、HBe抗体の陽性かつ慢性肝炎病態です。

母子感染予防対策を行わずに出産した場合、100%の確率で赤ちゃん感染し、85%から90%の確率で持続感染者となります。

ちなみに、HBe抗体の陽性で感染力が弱い、あるいはHBe抗原・HBs抗原が陰性の場合は、赤ちゃんが持続感染者になる確率は10%あるいは15%程。

しかし、持続感染者になる確率が低くても、急性肝炎・劇症肝炎を発症する危険性があります。

そのため、出産時の予防対策は必須でしょう。日本では、1986年頃から母子感染予防対策が行われているので、母子感染件数は減少傾向にあります。

2.血液感染

いわゆる、B型肝炎のキャリアを持つ人の血液が、何らかの要因で体内に入り込んで感染することです。

主な感染条件は、以下の通りです。

  • 注射器の使い回し
  • 傷ついた手で感染者の血液に触れる
  • B型肝炎キャリアを持つ人の臓器を移植
  • 性干渉

医療事故による感染例は、輸血の場合は1972年代、集団予防接種は1988年代に感染予防対策が施され始めました。今では、医療事故による感染者数は減少しています。

3.体液感染

血液感染と似てキャリアを持っている人の体液が体内に侵入して感染します。

例えば、子供に食べ物を口移しで与えた経験はおありでしょうか。実は、唾液には、B型肝炎が中濃度程度含まれています。

そのため、最初は健全でも知らない間に感染していたケースもあります。この性質上、B型肝炎ウイルスにかかっている父親を通して感染するケースもあります。いわゆる、父子供感染です。ちなみに、B型肝炎の濃度は体液ごとで異なります。

高濃度体液

血液、血清(けっせい)※1、滲出液(しんしゅつえき)※2

※1血清(けっせい):体内に存在する血管の状態を保つ成分。血液の流れを維持する「アルブミン」と細菌やウイルスの侵入を防ぐ「グロブリン」で構成。

※2滲出液(しんしゅつえき):出血を伴うケガを負ったとき、患部から滲み出て粘膜のように傷口を覆う無色透明の液体。患部から、細菌感染を防ぐ役割を担う。

中濃度体液

つば・精液・膣液

低濃度、ほとんどない

汗・涙・母乳・尿・便

事前検査の重要性

B型肝炎ウイルスが体内に潜んでいるか確認したい場合は、一度検査を受けてみましょう。検査は、採血の他に腹部にエコー検査もあり、肝臓付近にエコーを当てて、肝機能や血中ウイルス量、HBe抗原抗体の有無を詳しく検査します。

感染が発覚するまでにかかる期間

B型肝炎ウイルスの潜伏期間は、体質によっては30日あるいは180日と幅があります。

潜伏期間を経てから、全身の倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、褐色尿(かっしょくにょう)、目の白い部分に黄疸が生じるなどの自覚症状があらわれます。

なかには、劇症肝炎と言った重度の症状を発症するケースもあります。そのため、危険な状態に陥る前に早く治療を開始することをおすすめします。

ちなみに、B型肝炎ウイルスに感染した人には色んなタイプがいます。

  • 無症状期~沈静期を経て何も症状が起きない→約90%
  • 慢性肝炎を発症し、肝硬変・肝がん発症→約10%

大抵、自覚症状があらわれても、黄疸の症状が起きれば早くて2,3ヶ月遅くて6ヶ月で治癒します。そのため、だいたいの人は健康な状態で一生を過ごせるのです。

しかし、自分の子供に感染させたくないと思ったら、身の回りで感染しうる可能性を秘めている要因を洗いざらいして消していくと良いでしょう。

まだ防ぎきれていない感染経路

母子・血液感染は、医療現場で予防対策が確立 されているので、感染者数は減少傾向にあります。

しかし、予防対策はあくまで医療現場だけに限り、外部の感染経路は防ぎきれていないのが現状。

歯ブラシ・カミソリのシェア、タトゥーやピアスを体に施す、性交渉など、感染リスクが高い要素はまだまだあります。

ただし、上記の要因でB型肝炎ウイルスに感染した場合、訴訟や給付金の対象者に含まれないので注意してください。

3つの感染経路のうち訴訟に関連するのは?

基本的に、B型肝炎ウイルスに感染した場合、訴訟・給付金対象に入るのは以下の通りです。

  • 血液感染(1次感染):集団予防接種や輸血の注射針使い回しなどの医療事故による感染
  • 母子感染(2次感染):1次感染者の母親あるいは父親から感染
  • 体液感染(3次感染):2次感染者の母親あるいは父親から感染
  • B型肝炎で亡くなった患者の遺族

給付金対象は、上記4つのうちいずれかに当てはまっていなければなりません。

また、自覚症状発症や肝硬変、肝がん発症者以外にも、何も症状があらわれていない人も対象に含まれます。そのため、上記の感染経路でB型肝炎にかかったという証拠も必要です。

しかし、必要書類の入手・感染した証拠を集めるのが困難なケースも出てきます。

このような場合は、医療系訴訟に詳しい弁護士に頼れば、代替策の提示や書類入手方法から書類記入方法をわかりやすくレクチャーしてくれるから安心です。

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