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【病状別】B型肝炎で支給される給付金額まとめ

過去の集団予防接種が原因で、B型肝炎に感染した方は、B型肝炎給付金の対象となります。

B型肝炎給付金の給付金額一覧

給付金をもらうためには、訴訟を起こすなど、なかなか手間のかかる手続きが必要となりますが、それで和解したとして、いったい、いくらもらえるのでしょうか?

給付金の額は、その病状により異なります。以下に、簡単に一覧表にしてみました。

B型肝炎による病状 給付金額
死亡、肝臓がん、重度の肝硬変 3,600万円
軽度の肝硬変 2,500万円
慢性肝炎 1,250万円
無症候性キャリア 600万円

このように、実際に肝臓の病気を発症している場合は、1,000万円以上は給付されることになります。そのほか、弁護士費用の補助金なども支給されますので、対象の場合は手続きをとるのがよいと思います。

民法の取り決めで、訴訟の起こせる除斥期間は20年で、病状により、既に過ぎてしまっている場合もありますが、その場合でも減額して給付金が下りることがあるので、あきらめず、まずは専門家に相談してみることをオススメします。

ここでは、病状ごとに、説明していますので、参考にしてください。

では、それぞれを詳しく見ていきましょう。

B型肝炎が悪化したときの追加給付金について解説

B型肝炎で提訴し給付金を受けた人は、その後B型肝炎が悪化した場合に追加給付をもらえる可能性があります。いくらもらえるのか、その金額や請求期限、手続き方法などを確認して医療費の負担を少しでも減らしましょう。

B型肝炎は進行する

B型肝炎は肝がんや肝硬変に進展する可能性あり

肝炎

B型肝炎に感染しウィルスを保持し続けている場合、多くのケースで10歳~30歳代に肝炎を発症します。このとき、検査をしなければ肝炎とは気づきにくいものです。しかも、軽い肝炎は自然治癒するため、ウィルス保持者であることを見過ごしていることがあります。そして10%~15%の人は慢性肝炎になってしまうのです。さらに放置しておくと、重症である肝硬変、肝がんへ進行していくことになります。

ウィルスが体内にある場合は定期的に検査を

このように、たとえB型肝炎の症状がないとしても、経過観察は常にしておく必要があります。もちろん症状がある人は継続治療が必要です。もし慢性肝炎に進行してしまった場合、インターフェロン治療、バラクルードという核酸アナログ製剤の処方が行われます。その治療費として、毎月1~2万円の費用がかかるケースが一般的です。これは肝炎治療への医療費助成を受けても、かかってしまう金額。毎月かかる費用は1万円程度でも、1年で12万円、10年間で120万円もの負担になってしまいます。

過去に訴訟を起こした人の病気が進展した場合、追加給付が可能

既にB型肝炎訴訟を起こし、国に感染者と認められていれば、病状が進行してしまったときに追加給付が受けられます。そのためにも、まずは無症状であっても訴訟を起こしておくべきでしょう。追加給付の請求は「B型肝炎給付訴訟を利用していること」が条件だからです。

ちなみにB型肝炎訴訟には期限があり、平成34年1月までに訴訟を起こしておく必要があります。もともと29年に設定されていたものが延長されたので[1]、今後変更になる可能性はあります。

そして追加給付金を請求する場合、病態が進展したことを知った日から、起算して3年以内に請求する必要があります。

気づかないうちに慢性肝炎から肝硬変などの重大な病気になり、莫大な治療費がかかるようになってからの請求では、間に合わない可能性があります。症状がなくても対象者であればまずは訴訟を起こしておき、追加給付が受けられる状態にしておきましょう。

追加給付金の支給額と手続き方法は?

追加給付では前回支給された金額との差額をもらえる

追加給付金でもらえる金額は、前回の訴訟で受けた給付金によって変わってきます。例えば

  • 除斥期間(給付金を受ける権利の存続期間)が経過した慢性B型肝炎
  • 除斥期間が経過した無症候性キャリア(感染はしているもののはっきりとした症状が顕れていない人)
については、すでに給付された金額を控除されることなく肝硬変や慢性肝炎、重度の肝がんなどに対する給付金が支給されることになります。

軽度の肝硬変や慢性B型肝炎、無症候性キャリアの給付金をもらっている人は、病態が進行した場合、すでに支給された金額との差額分を支給されます。

たとえば慢性B型肝炎だった人が肝がんになった場合、3,600万円−1,250万円で2,350万円支給される仕組みです。

追加給付金は定期検査費に一部負担金相当等も支給されます。ただし、この場合は「前回の訴訟で除斥期間が経過した無症候性持続感染者」のケースだけが対象です。

ただ、追加給付がないパターンもあるので注意しましょう。給付金の最高金額である脂肪や肝がん、肝硬変の3,600万円をすでに給付されているパターンです[2]。

手続き方法と請求期限について

追加給付金を受けるとき、新規の提訴は不要となります。定期検査費の請求も同様に新規提訴は不要です。請求期限は病態が進展したことを知った日から3年以内。定期検査費についても該当する検査等を受けた日から5年以内にとされています[2]。

手続きとしては、社会保険診療報酬支払基金に必要な書類を提出します。(2017年12月現在)

【必要書類】

  • 追加給付金支給請求書
  • 追加給付金にかかる診断書
  • 住民票
  • 対象者が既に亡くなられている場合、請求者との関係を証明できる書類

【代理人の場合は以下も必要】

  • 請求者との関係を示す書類など
  • 弁護士の場合は委任状、訴訟委任状(追加給付金支給請求書に記載している場合は不要)

[1]全国B型肝炎訴訟東京弁護団2016年5月13日ニュース・イベント情報“B型肝炎「給付金」特措法改正が成立。当面の期限を5年延長。

[2]『B型肝炎訴訟給付金について』厚生労働省健康局がん・疾病対策課 B型肝炎訴訟対策室/長谷川 大輔

B型肝炎の給付金は非課税!税金との関係を解説

B型肝炎訴訟で和解対象者とみなされた場合に給される和解金は、多いケースで3600万円にもなることがあります。

多額の給付金にかかる税金を心配される方がいますが、下記については非課税となります。

  • 和解対象者が支払を受ける和解金(給付金)等に関する所得税
  • 和解対象の遺族が支払を受ける和解金(給付金)等に関する所得税

上記で「和解対象者」とは、過去の集団予防接種において注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルスに感染したと判定された方のことを差し、「和解対象の遺族」とは、すでに亡くなっている和解対象者の遺族のことを差しています。

国税庁の「集団予防接種等に起因するB型肝炎訴訟における基本合意により和解対象者が支払を受ける和解金等の課税関係について(※)」によると、 『所得税法上、心身に加えられた損害につき支払を受ける慰謝料その他の損害賠償金、心身に加えられた損害につき支払を受ける相当の見舞金及びこれらに類するものについては非課税とされています』 とあります。

分かりやすく言うと、給付金とは集団予防接種における注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルス感染してしまった和解対象者へ、国が責任を取って支払うお金であるため、その属性は「損害賠償金」「見舞金」となり、非課税対象となる、ということです。

和解対象のご遺族の中には、「亡くなった当事者への和解金(給付金)を受け取るわけだから、相続税の対象になるのではないか?」と考える方も多いようです。ですが、上記と同様にあくまでも和解対象者への見舞金・損害賠償金という位置づけですので、遺族が受け取る場合でも完全なる非課税となります。

参考:『国税庁より』外山 千也

非課税対象となる主な給付金

和解金

過去の集団予防接種において、注射器の連続使用によってB型肝炎ウイルスに感染したと認められた人に支払われます。「損害賠償」「見舞金」としての性質のものであるため、非課税所得です。和解対象者がすでに亡くなって、ご遺族に支払われたとしても非課税です。

無症候性キャリアに支払われる検査費用等

無症候性キャリア(症状の出ない人)の方は、無症候性キャリアであることの検査やウイルスに感染しているかどうかの検査が定期的に必要な場合があります。そういった検査代を含め、家族への感染防止のためのワクチン費用や、病院への交通費などの給付が受けられますが、こちらも非課税対象です。

母子感染、父子感染及びジェノタイプに関する検査費用

B型肝炎ウイルスに感染した原因が、過去の集団予防接種における注射器の連続使用によるものであるかどうかの検査費用として、下記の金額が費用相当額として支給されます。

HBVジェノタイプ判定検査(社会保険の給付あり) 2,300円
HBVジェノタイプ判定検査(社会保険の給付なし) 8,500円
HBVサブジェノタイプ判定検査 15,000円

こちらも被害者が立て替えているものとみなされ、非課税になります。

弁護士費用相当額

検査の結果により和解が成立した場合、給付金額の4%を弁護士費用として国が負担します。こちらも必要経費の補填という見解から課税対象には属さないとされています。

その他の費用

和解対象者が原告団体等に加入していた場合、原告団を通じて団体加入金が支払われますが、支払い対象者はあくまでも和解対象者であるため非課税となります。

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